管理職・教育委員会 / 校内導入 / 小・中・高

校内で生成AIを導入するロードマップ

準備・試行・拡大・見直しの4段階で、だれが、いつ、何を決めるかをまとめました。職員会議や教育委員会との打ち合わせで、スライドとチェック表をそのまま使えます。

使う人
管理職・情報担当・教育委員会
段階
4段階
説明の時間
約15分(スライド10枚)
印刷物
進捗チェック表 A4・2ページ
会議のテーブルで、管理職と教育委員会の担当者が4段の階段の図を見ながら相談している
予算・契約・個人情報は、ここで決めないでください。このロードマップは進め方の例です。サービスの契約、費用、個人情報の扱い、児童生徒の利用と同意は、設置者(教育委員会・学校法人)の規程と、文部科学省のガイドライン(生成AIの利活用に関するガイドライン Ver.2.0、教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン)を確かめて判断してください。

この資料でできること

  • 導入の4段階ごとに、やること・決めること・関係者を見通せる。
  • 職員会議・教育委員会との打ち合わせで、スライド10枚で進め方を説明できる。
  • 進捗チェック表で、どこまで進んだか・次にだれが何をするかを確かめられる。

準備

  • 説明用スライド(10枚。職員会議で約15分)
  • 進捗チェック表(A4・2ページ。推進担当が持つ)
  • 設置者の情報セキュリティポリシー、生成AIに関する通知・方針

4つの段階

一度に全部を始めない

  • 1. 準備いまの使い方を知り、使う範囲と担当を決める(1〜3か月)
  • 2. 試行学年・業務を絞って試し、記録を残す(1学期ほど)
  • 3. 拡大全学年の計画に入れ、全員で同じ約束を使う(次の学期〜1年)
  • 4. 見直し記録をもとにルールと計画を書きかえる(年1回+規約が変わったとき)

次の段階に進む前に、下の「次の段階に進む条件」を確かめる。

段階ごとの、やること・決めること

1. 準備(目安:1〜3か月)

いまの使い方を知り、使う範囲と担当を決める。

やること
  • 教職員がいま何に生成AIを使っているかを簡単なアンケートで集める
  • 設置者(教育委員会・学校法人)の方針、情報セキュリティポリシー、生成AIに関する通知を集める
  • 推進担当(管理職・情報担当・教務)を決める
  • 教職員研修を1回行い、入力してはいけない情報をそろえる
決めること
  • 使う範囲(校務だけ/授業で教師が画面に映す/児童生徒が使う)
  • 候補のサービス(設置者が認めたもの)
  • 校内ルールの原案
関係者校長・教頭、情報担当、教務主任、設置者の担当課
使える資料AIサービス選定チェック表/校内ルールひな型/校内研修60分/授業準備・校務で使う手順

2. 試行(目安:1学期ほど)

学年・業務を絞って試し、記録を残す。

やること
  • 校務で使う業務を2〜3に絞って試す(お便りのたたき台など)
  • 1〜2学年で、端末を使わない教材から授業を試す
  • 授業の前に保護者へ目的と守ることを知らせる
  • 試した授業・業務の記録を残す
決めること
  • 試す学年・授業・業務
  • トラブルが起きたときの校内の窓口と連絡の順番
  • 評価の見方(何を見て、何を見ないか)
関係者試行する学年の先生、学年主任、保護者、設置者の担当課
使える資料年間指導計画/保護者説明資料/お知らせ・同意書の文例集/トラブル初動対応フロー/実践レポートひな型

3. 拡大(目安:次の学期〜1年)

全学年の計画に入れ、全員で同じ約束を使う。

やること
  • 年間指導計画に全学年の授業を入れる
  • 課題ごとのAI利用条件(5段階)と利用メモを全教科でそろえる
  • 全教職員の研修を行い、試行の記録を共有する
  • 児童生徒が使う段階に進むかを、設置者の判断に沿って検討する
決めること
  • 年間指導計画
  • 課題でのAI利用条件と評価の方法
  • 児童生徒が使う場合の同意の扱い(設置者の判断による)
関係者全教職員、PTA・保護者、設置者の担当課
使える資料年間指導計画/宿題・レポートAI利用評価表/AIリテラシー評価ルーブリック/保護者ワークショップ60分/特別支援学級・通級での配慮

4. 見直し(目安:年1回+規約が変わったとき)

記録をもとにルールと計画を書きかえる。

やること
  • 実践の記録と、起きた問題の記録をふりかえる
  • 使うサービスの規約・年齢条件・データの扱いが変わっていないか確かめる
  • 校内ルールと年間指導計画を改訂する
  • 設置者へ報告し、次年度の方針を確かめる
決めること
  • 続ける・やめる・広げること
  • ルールの改訂点と施行日
  • 次年度の推進担当
関係者校長・教頭、推進担当、設置者の担当課
使える資料実践レポートひな型/校内ルールひな型/AIサービス選定チェック表

目安の期間は、校務と授業の両方で始める場合の例です。校務だけで始める場合は、試行を短くできます。

教室で先生が大きな画面の前で授業をし、後ろで2人の先生がメモを取りながら見学している

会議での使い方

  1. 導入

    いまの使い方を聞くスライド2

    挙手で答えてもらい、すでに個人で使っている人がいることを共有する。

    校務で生成AIを使ったことがある人は、どのくらいいますか?

  2. 全体

    なぜ段階を踏むかスライド3・4

    禁止でも一斉導入でもなく、範囲を絞って試し、記録をもとに広げると伝える。

  3. 準備

    いまの使い方を知り、使う範囲と担当を決めるスライド5

    目安:1〜3か月。関係者:校長・教頭、情報担当、教務主任、設置者の担当課。

  4. 試行

    学年・業務を絞って試し、記録を残すスライド6

    目安:1学期ほど。関係者:試行する学年の先生、学年主任、保護者、設置者の担当課。

  5. 拡大

    全学年の計画に入れ、全員で同じ約束を使うスライド7

    目安:次の学期〜1年。関係者:全教職員、PTA・保護者、設置者の担当課。

  6. 見直し

    記録をもとにルールと計画を書きかえるスライド8

    目安:年1回+規約が変わったとき。関係者:校長・教頭、推進担当、設置者の担当課。

  7. 確認

    設置者に確かめることスライド9

    予算・契約・個人情報・同意は、学校だけで決めないことを確かめる。

  8. 決定

    今日決めることスライド10

    推進担当、準備段階の期限、次の会議の日を決め、チェック表に書く。

    今日は、推進担当と、アンケートの締め切りだけ決めましょう。

職員室で4人の先生が輪になって座り、チェック表を見ながらふりかえりをしている

次の段階に進む条件の例

移るとき確かめること
準備 → 試行使うサービスとアカウントを設置者が認めている/校内ルールの原案を職員会議で検討した/試行する先生が研修を受けた
試行 → 拡大試した授業・業務の記録が残っている/保護者への知らせを出した/起きた問題とその対応を共有した
拡大 → 見直し年間指導計画に入った/課題のAI利用条件を全教科でそろえた/見直しの日を決めた

詳しい情報

予算・契約・個人情報の判断について

この資料は、費用の目安、契約の可否、個人情報の扱いについて判断を示すものではありません。文部科学省のガイドライン(Ver.2.0)は、教育委員会等が押さえるべき点として、約款・契約内容の確認、教育情報セキュリティポリシーの策定と見直し、個人情報保護法等の遵守、関係者への説明などを挙げています。公立学校では設置者の規程が優先します。判断に迷う点は、設置者の担当課に確かめてください。

児童生徒が使う段階について

ガイドライン(Ver.2.0)は、児童生徒が使う場合に、年齢制限など利用するサービスの約款・条件を校長と担当教師が確かめること、必要に応じて事前に保護者の理解を得ることなどを示しています。保護者の同意の扱いは、サービスの規約と設置者の判断によります。年齢条件はAIサービス選定チェック表で、使う前に最新の規約を確かめてください。

小規模校・教育委員会で使うとき

小規模校では、推進担当を管理職と情報担当の2人にし、試行と拡大を1年にまとめても構いません。教育委員会が域内で進めるときは、準備段階を教育委員会がまとめて行い、各校は試行から始める形も考えられます。

この教材の画像について

場面のイラストは生成AIで作った架空のものです。特定の学校・教育委員会の事例ではありません。

根拠と参照資料
版と利用条件

画像:場面のイラストは生成AIで作った架空のものです。

教材版:1.0/公開日:2026-10-02/一次資料の確認日:2026-10-02。

CC BY-NC 4.0。出典を表示し、非営利目的で改変できます。学校・地域に合わせて段階や期間を書きかえて使ってください。詳しくは利用条件をご覧ください。

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