家庭でAIを使う前に
AIは、調べものや勉強、創作の手助けになる一方で、まちがった答えや、本物そっくりの偽の画像・声、個人情報の入力といった心配もあります。禁止するか自由にするかの二択ではなく、家庭で少しずつ使い方を決めていくためのポイントをまとめました。
家庭で決めておきたいこと
診断の結果画面には、印刷して家族で書き込める「わが家のAIルールシート」があります。次の項目を話し合いながら書いてみてください。
- 使う場所・時間
- リビングなど家族の目が届く場所で使うか、1日にどのくらい使うか。寝る前や食事中は使わない、などの決まりも考えます。
- 入力しない情報
- 名前、住所、学校名、電話番号、顔写真、パスワード、友だちや家族のことなど。入力した内容は、サービスによってはAIの学習などに使われる場合があります。迷ったら入力する前に大人に聞く、と決めておくと安心です。
- 年齢と規約の確認
- AIサービスには、利用できる年齢や保護者の同意についての決まり(利用規約)があります。使う前に、保護者が一緒に確かめてください。
- 困ったときに相談する相手
- こわい答えが出た、だれかに言われてAIに何かを入力しそうになった、などのときに、だれに相談するかを決めておきます。「相談しても叱られない」と伝えておくことが大切です。
- 宿題での使い方
- 宿題や課題でAIを使ってよいかは、学校や先生のルールに合わせます。使ってよい場合も、答えを写すのではなく、分からないところを質問する・自分の考えを見直すなど、学ぶための使い方を考えます。
診断結果の受け止め方
結果の学習ノートには、領域ごとの状況、次に練習する領域、全28問の解説、保護者と話すための問いが表示されます。合格・不合格や順位はありません。
- 褒める・叱るより、「どう考えた?」と聞く。点数よりも、その答えを選んだ理由に目を向けてください。まちがえた問題にも、子どもなりの考えがあります。
- 「もう一度確かめよう」は、次の練習の候補という意味です。「5分でできる練習」を一緒にやってみるのがおすすめです。
- 慎重すぎる答えも、正解ではありません。AIを怖がって全く使わないことが安全、という考え方ではなく、確かめながら上手に使うことを目指す診断です。
- 大人も一緒に解いてみる。保護者が迷う問題もあります。答えを教える立場ではなく、一緒に考える立場で話すと、子どもも話しやすくなります。
結果はサーバーに保存されず、あとから呼び出せません。残したいときは、結果画面を印刷してください。
年齢別のポイント
小学校低学年(1〜3年)
- AIを使うときは、保護者が隣にいる状態を基本にします。
- 「AIは人ではなく、まちがえることもある道具」だと、具体的な例で伝えます。
- 診断は保護者と一緒に受けてください。ふりがなは最初から表示され、問題と選択肢の読み上げも使えます。
小学校高学年(4〜6年)
- 調べ学習で使うことが増える時期です。AIの答えを本や公的なサイトで確かめる習慣をつけます。
- 入力しない情報を、子ども自身が説明できるようにします。
- 使う前に、そのサービスの利用年齢を一緒に確かめます。
中学生
- 自分の端末で使う場面が増えます。使う時間や、使ってよいサービスを話し合って決めます。
- SNSで見かける画像や動画が、AIで作られたものかもしれないことを話題にします。
- 課題でAIを使うときに、学校のルールと、使ったことを伝える大切さを確認します。
高校生
- 進路の調べものや文章作成など、使い方が広がります。AIの答えのかたより(バイアス)や、出典の確かめ方を話題にします。
- ルールを親が決めるより、本人が考えたルールを聞き、一緒に見直す形が向いています。
- 著作権や、ほかの人の画像・声を使うことの問題など、社会とのかかわりも話し合います。
よくある心配
偽の画像や声を使った詐欺が心配です
AIを使うと、本物そっくりの画像・音声・動画を作ることができます。家族の声に似せた電話や、有名人になりすました広告などの例もあります。「お金や個人情報を求められたら、いったん切って、家族に確かめる」「家族だけが分かる合言葉を決めておく」など、確かめる方法を家族で決めておくと安心です。
AIに頼りすぎないか心配です
宿題の答えを写す、悩みをAIにだけ相談し続ける、といった使い方が続くと、自分で考える機会や、人に相談する機会が減ってしまいます。AIを使ったあとに「自分ではどう思った?」と聞いたり、悩みは家族や先生にも話せる関係を作ったりすることが大切です。一方で、AIを勉強の相棒として、分からないところを質問するのに使うのは、上手な使い方です。
個人情報を入力してしまわないか心配です
入力しない情報を具体的に決め、ルールシートに書いておきましょう。AIとの会話は、気軽に話しているうちに、学校名や住んでいる地域などを書いてしまいがちです。サービスによっては、入力した内容を学習に使わない設定ができる場合もあります。設定は保護者が一緒に確認してください。
子ども自身のふり返りから話し始めると、家庭のルールづくりが進めやすくなります。まずは28問・約12分の診断を受けて、結果の学習ノートを一緒に読んでみてください。
この診断の作り方は診断の作り方と限界に、保存するデータについてはデータの扱いにまとめています。学校での使い方は先生向けのページをご覧ください。