授業での使い方
AIリテラシー・ノートの診断は、児童・生徒が自分のAIとの付き合い方をふり返り、クラスで話し合うための入口として使えます。このページでは、1コマ(45分)で使う場合の流れと、話し合いの問い、気をつけたいことをまとめました。
この診断でできること・できないこと
できること
- 7領域・28問(約12分)で、AIとの付き合い方の今の考え方をふり返る
- 全28問について、選んだ答えごとの理由つき解説を読む
- 次に練習する領域(最大2つ)と「5分でできる練習」を知る
- 迷った問題をもとに、クラスで話し合う
できないこと
- 資格・能力・適性の認定や、成績評価
- クラス全員の結果を先生が集めること
- 結果をあとから呼び出すこと(個人別のURLはありません)
- 実際にAIを使うときの行動のすべてを測ること
これは学びのための診断です。資格・能力・適性を認定するものではありません。選択肢には「AIを怖がって全く使わない」のような慎重すぎる答えも含まれており、AIを避けることではなく、確かめながら上手に使うことを考える内容になっています。
授業の前の準備
端末とブラウザ
- 児童・生徒が1人1台の端末(パソコン、タブレット、スマートフォン)のブラウザで受けます。アプリのインストールやアカウント登録は不要です。
- URLは
/check/です。トップページの「診断をはじめる」からも進めます。 - 読み上げを使う場合は、イヤホンがあると周りの声と混ざりません。
- 採点のときに、不正送信を防ぐ確認(Cloudflare Turnstile)が動きます。学校のフィルタリングで止まる場合は、事前に1台で最後まで試しておくと安心です。
学年帯の選び方
- はじめに、小学1〜3年、小学4〜6年、中学生、高校生から選びます。問題文は小学生向け・中学生向け・高校生向けの3段階で、選択肢は全学年共通です。
- 小学生の学年帯では、漢字のふりがなが最初から表示されます。中学生・高校生でも「ふりがな」ボタンで表示できます。
- クラスで学年帯をそろえておくと、同じ問題文で話し合えます。
共用端末の注意
- 途中の回答は、その端末のブラウザに一時保存されます。採点が終わると消えますが、途中でやめた場合は次の人の画面に残ることがあります。
- 共用端末では、授業の終わりに最後まで採点するか、ブラウザのサイトデータを削除してください。
結果の扱い
- 結果は児童・生徒の画面にだけ表示され、先生には送られません。クラスの結果を集める機能もありません。
- 保存されるのは、だれのものか分からない匿名の集計だけです。詳しくはデータの扱いをご覧ください。
- 結果を残したいときは、本人が結果画面を印刷します。提出を求める必要はありません。
45分の授業の流れ
1コマで使う場合の一例です。学年や時間に合わせて調整してください。
| 時間 | 活動 | 先生の声かけの例 |
|---|---|---|
| 導入 5分 |
AIを使ったことがある場面を出し合う。診断は「テストではなく、今の考え方を書き留めるノート」だと伝える。 | 「AIの答えが、まちがっていたことはある?」「今日は点数ではなく、迷ったところを見つけよう。」 |
| 診断 15分 |
各自で28問に答える(約12分)。早く終わった人は、学習ノートの解説を読み始める。 | 「となりと相談せず、自分の考えで選ぼう。」「迷った問題の番号をメモしておこう。」 |
| ふり返り 15分 |
学習ノートの解説を読み合う。迷った問題を1つ選び、グループでどう考えたかを話し合う。 | 「どの答えと迷った?」「その答えを選ぶ人は、どんなことを心配していたのかな?」 |
| まとめ 10分 |
話し合いをもとに、クラスのAI利用ルールを3つほど考える。学校のルールがあれば、それと照らし合わせる。 | 「AIに入力しないことは?」「AIの答えを使う前に、何を確かめる?」 |
話し合いでは、点数や「何問合っていたか」を発表させないでください。話題にするのは、問題と選択肢、そして「どう考えたか」です。
時間が足りない場合は、診断を宿題にせず、授業の中で受けてから、ふり返りとまとめを次の時間に回す方法もあります(結果はあとから呼び出せないため、必要なら本人が印刷しておきます)。
領域ごとの話し合いの問い
ふり返りの時間に使える問いの例です。クラスで多くの人が迷った領域から選ぶと、話し合いが深まります。
- AIの得意・不得意
- AIが自信ありげに答えても、まちがえることがあるのはなぜだろう? AIに任せてよいこと、任せないほうがよいことを分けてみよう。
- 事実確認
- AIの答えを確かめるとき、どこを見ればよい? 本物そっくりの画像や音声を見たとき、広める前に何をする?
- 個人情報
- AIに入力してはいけない情報には、どんなものがある? 入力した内容は、そのあとどうなる可能性がある?
- 著作権と出典
- AIが作った文章や絵を発表に使うとき、何を書き添えるとよい? 「AIを使った」と伝えるのはなぜ大切?
- 指示の具体化
- 同じ質問でも、目的・相手・条件を加えると答えはどう変わる? 実際にAIに頼む文を、班で一つ作ってみよう。
- 使う場面の判断
- AIを使わずに自分で考えたほうがよいのは、どんなとき? 悩みや気持ちをAIだけに相談し続けると、どんなことが起こりそう?
- 提案を直す力
- AIの最初の答えに、足りないことは何だった? AIを「答えを写す道具」ではなく「勉強の相棒」として使うには、どう頼めばよい?
配慮したいこと
- 点数を比べない・公開しない。点数の発表、見せ合い、掲示はしないでください。合否や順位のない診断です。
- 結果を成績に使わない。一度の選択式の回答で、実際の力のすべては分かりません。評価の材料にはせず、話し合いと次の学習のきっかけにしてください。
- AIを使わない家庭の子どもへの配慮。家庭の方針でAIを使っていない子どもも、問題の場面を想像して答えられます。「使ったことがない」ことが不利だと感じさせないよう、経験を問う発問は避けてください。
- 低学年への配慮。小学1〜3年は、ふりがなと読み上げを使い、可能なら保護者や支援の大人と一緒に受けてください。授業で使う場合は、問題を先生が読み上げながら一緒に進める方法もあります。
- 学校のルールを優先する。AIサービスには利用できる年齢や規約があります。授業で実際にAIを使う場合は、学校や自治体のガイドラインに従ってください。
- 家庭とのつながり。結果画面の「保護者と話すための問い」や「わが家のAIルールシート」は、家庭で話す材料になります。保護者向けの説明は保護者向けのページにあります。
あわせて読む
- 診断の作り方と限界:7領域の内容、採点のしくみ、学習ノートの読み方、改訂履歴
- 参考資料と根拠:文部科学省、UNESCO、UNICEFの公開資料
- 保護者向け:家庭でAIを使う前に
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